子どもの目線で世界を見る「くびがにゅーとのびました」
気付いたら、1か月くらい風邪気味のくるみです。こんにちは。
このまま花粉の季節に突入してしまうのでは…?!

小2のもずくは友だちとよく喧嘩をしてきます。
先日も学校から帰ってきたもずくは「もう〇〇ちゃんなんて大嫌い!絶対遊ばない!」とプリプリ。
あららら、何があったんだろう?と心配になって、詳細を聞いたり……はしません。
なぜって、こんなことは日常茶飯事で、明日になればケロッと一緒に遊んでいることが多いことを知っているからです。
「〇〇ちゃんと遊んだの?大嫌いって言ってなかった?」と、聞いてみると、「もう仲直りしたから。今は好きだよ。」と何事もなかったかのように返ってきます。
もずくが吐き出す感情は常に今の感情。
私はそれがとても羨ましいのです。
今を生きてる感じがして。
感情というものが、その時その時アップデートされていて、たった今目の前で感じたことをただめいっぱい受け止めて生きている感じが。
そんなことを思った今日の絵本はこちら。子どもの目線で世界を楽しんでいる様子が伝わってくるような絵本です。
ひびけ、かめのうた
表紙には、落書きのような、かめとぞうの絵。手描きのかわいらしいフォント。色数も少なめで表紙からもう、かめのこどもとぞうのこどものゆるりとした日常が伝わってきます。背比べ、行進の練習、お月さまとりっこなどをして過ごす動物たちの行動や言動もユニークです。ほのぼのとした気持ちになる絵本です。
物語は、かめとぞうの会話から始まります。
ぞう きいておくれよ
かめの うたが できたんだ
とっても いいうた なんだ
ぞう きいてくれるかい
そして、たっぷりとした間の後で披露する、かめのうた。
かめは かめでも ぞうがめだ
かめは かめでも ぞうがめだ
だから きっと かめなのさ
だから きっと ぞうなのさ
かめの作ったこの歌、なんと、しっかり3番まであります。
のんびりとしていて、味があって、この歌を読むだけでも私はすっかり嬉しい気持ちになりました。
2人(ぞうとかめですが…)は、道々でさまざまな動物と交流します。
登場するのは、アヒルやカエルのこどもたちや、うしにい、さいねえ、らいおんじい、きりんばあ。
その呼び方もユニークで、ゆるりとした日常がユーモラスに描かれています。
そんな中、突然襲い来るおおかみきょうだいや、ぞうの大行進。
体の大きなぞうでも、年寄りのイメージのあるかめでも、この2人はまだ小さな子ども。
そんな子どもの目線でとらえているため、驚きや心臓のバクバクや抑えきれない好奇心が何か起こりそうなワクワク感になって伝わってきます。
ぞうとかめは言います。
おとなって いつも おなじこと いうね
ああ、本当にそうかもしれない。と私は思いました。
たくさんの経験や知識から得た自分なりの結論をなかなかアップデートできず、固定したまま。
「〇〇とはこういうもの」というたくさんの式を頭の中に入れて、より安全に、より正しく、生きようとしている私。
ああ、私も純粋に今をもっと楽しみながら生きる、そんな感覚を取り戻したい!憧れるぞうとかめの物語でした。
かめのうた、どんなメロディーかな?
