探究心を育む絵本「あめがふるときちょうちょうはどこへ」
朝起きると枕もとで充電しているスマホのバッテリーが膨らんでいて、修理に出す時間を今日の予定にねじ込めるかどうかを真剣に考えながら目が覚めたくるみです。こんにちは。リアルすぎる悪夢でした。

リライト記事・前ブログ2019年記事より
しろめしは小さい頃、科学の絵本が好きでした。 それで、てっきり理系の教科が好きなのかと思っていたのですが、小学生の頃「理科は嫌い」と一蹴されました。社会が好きらしいです。
小学校に入るまで足し算もほとんどできなかったこむぎですが、日々の会話から、理科が好きになるかもしれないな、と思うことがたびたびあります。
「(湯気を見て)わぁ、すごいいっぱい白くなってる!どうして?」
「(トマトを切って)こうやって切るといつもの切り方と違う模様になるんだね。」
「(マステを使いながら)どうしてくっつくんだろう?」
身の周りの不思議について考えたり、不思議だと思う気持ちが強いです。
しろめしは新しい知識を得るのが好きで、こむぎは知らないことを体験することが好きなようです。
私自身は悩みに悩んで理系に進みましたが、どちらかというとしろめしタイプで、理系にはそれほど向いてなかったような気がしています。
理系の研究では、「どうなっているんだろう?」「見てみたい!」「こうやったらどうかな?」という気持ちを持続することこそが1番大切なのではないかと個人的には思います。
答えを探す過程も楽しめる人が向いているのではないでしょうか。
こむぎはまさにその過程を楽しめる気がします。(若干飽きっぽくもありますが)
そこで、そんなこむぎを思い浮かべて選んだ絵本です。
静かなる探求心
ポツポツポツン。雨が降ってきたら皆さんは傘をさしますね。でもミツバチやウサギやアヒルはどうするのでしょう。やさしい翅をした蝶々はどこへいくのでしょう。様々な動物に想いを巡らせ、静かに語りかけ、なぜと思う心に寄り添うような絵本です。
蝶はひらひらと薄い翅を羽ばたかせて飛びます。その翅はとても心もとなく見えます。雨で濡れてしまったら、どうなるのでしょう。
題名が示すように、この疑問から始まります。
そして、他の動物は雨の時どうするのだろう、と考えていきます。
この絵本のステキなところは、穏やかで優しく語りかける口調と、科学的な内容の絵本なのに何も難しいことを言わないところ、結論を言わないところだと思います。
まあ逆を言えば、真相を知りたい人にとっては物足りない本、とも言えます。
新しいことは何も教えてくれません(笑)
でもそこがいいなと思って読みました。
疑問を共有している感じがするのです。
確かに、蝶はどうしているんだろう、今度見てみようかな、という気持ちが湧いてきます。
それこそが正に科学の入口だと思います。
こむぎ(当時7歳)は静かに聞いていましたが、最後まで聞いて「教えてくれないんだぁ」と驚いていました。
いつか自分で発見してみてね。
ウサギにはまっていたもずくは「うさぎさんいるかな。」「いたぁ!!」と、うさぎのページで盛り上がり、お話自体は聞いてるんだか聞いていないんだか。
3歳には少し難しいかもしれません。
あまり色彩のない絵は、雨の情景を映してるようで美しいです。
また、文章の柔らかい雰囲気が私はとても好きでした。
昔の絵本の言葉って少し馴染みのない言葉があったりもするけれど、趣きがあっていいですね。
背筋が伸びる感じがして、自然にゆっくりと発音できます。なんでなのでしょう…
皆さまも是非。
あめがふるときちょうちょうはどこへ、という七七にはちょっと字余りなリズムも、なんとなく心地よい響き!
